平成26年度の査察の概要を読んでみる

h26_査察の概要の画像

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

平成26年度の査察の概要が公開されました。

(国税庁;平成26年度 査察の概要より)

H26査察の概要_11


税務調査と査察の違い

「税務調査」を受けたときに、「査察を受けた」と勘違いしている方がいらっしゃいます。(映画等の影響でしょうか?)

「税務調査」と「査察」は違います。

両者を比較しているサイトがあるので詳しくは書きませんが、簡単に違いを記載してみます。

 

税務調査

税務調査は申告の内容を確認する調査です。「内容の確認」ですので、誰でも受ける可能性はあります。

(国税庁;パンフレット「税務手続について(国税通則法等の改正)」より)

税務調査は、申告内容が正しいかどうかを帳簿などで確認し、申告内容に誤りが認められた 場合や、申告する義務がありながら申告していなかったことが判明した場合には、是正を 求めるものです。

 

査察

査察は、次のとおり「悪質な脱税者に対する刑事責任の追及」をするために行われる調査です。

(国税庁;平成26年度 査察の概要より)

適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持を目的として、各国税局に配置されている国税査察官は、厳正な査察調査に基づき、悪質な脱税者に対する刑事責任の追及を行っています。

 

悪質な脱税をしていなければ査察を受けることはないでしょう。

税理士でも小規模の事務所に勤務した経験しかないと「クライアントが査察を受ける」という体験をすることはないでしょう。(私もありません。)

 

査察の概要を読んでみる

概要を読んでみると脱税額がここ数年で減少傾向にあったことや業種ごとの告発件数などを知ることができます。

平成26年は不動産業の告発事案が多かったようです。1事件当たり50カ所を調査して、延150人以上を動員していることなどもわかります。不正資金の隠匿場所は、やっぱり身近な場所なんですね。

ちなみに、査察の対象となったクライアントの顧問をしている場合、査察を実施する日の1週間ぐらい前から顧問税理士にも尾行がつくようです。(査察を受けた税理士が講演で話してくれました。)

読んでおくと良いかもしれません。

「査察の概要」まとめのページ


■□◆◇ 編集後記 ◇◆□■

湿気が多いです。税理士試験を受けていたときには、答案用紙が腕にくっついてとても嫌な季節でした。