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給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の提出について

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生誕:1969年 東京 生まれ 趣味:楽器演奏(St.Bass、E.Bass)     読書(ミステリー)     映画鑑賞(学生時代、映画館でアルバイト経験あり)

こんにちは。税理士のかわべです。

給与所得者が勤務先に提出する「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出先や提出時期について勘違いされている方もいるようですので、この記事で確認しておきます。

この記事は、令和3年4月26日時点で確認することができる情報に基づき作成しています。国税庁の発表する情報等が変更された場合は記事内容と取り扱い等が相違することもありますので、国税庁の公式サイト等で最新の情報をご確認ください。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の提出

さっそく、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書について「提出する人」、「提出先」、「提出期限」の3つについて確認していきます。

提出する人

最初に「誰が●●給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出するのか?」について確認します。

所得税法では次のように決められています。

所得税法 第194条(一部分)
給与所得者の扶養控除等申告書
(給与所得者の扶養控除等申告書)
第百九十四条 国内において給与等の支払を受ける居住者は、その給与等の支払者(その支払者が二以上ある場合には、主たる給与等の支払者)から毎年最初に給与等の支払を受ける日の前日までに、次に掲げる事項を記載した申告書を、当該給与等の支払者を経由して、その給与等に係る所得税の第十七条(源泉徴収に係る所得税の納税地)の規定による納税地(第十八条第二項(納税地の指定)の規定による指定があつた場合には、その指定をされた納税地。以下この節において同じ。)の所轄税務署長に提出しなければならない。
(e-GOV法令検索;所得税法(昭和四十年法律第三十三号)施行日: 令和三年一月一日(令和二年法律第八号による改正)>第194条より。令和3年4月26日引用。背景色、太字は、筆者追記)

上記の条文をざっくりとまとめると「(原則として国内で)給与をもらう人は提出しなければならない」ということになります。(かなりざっくりですが……)

原則的なルールをしっかり覚えておきましょう。

提出しない場合とは?

原則的なルールは上記のとおりですが、提出しない(提出できない)場合もあります。

扶養控除等(異動)申告書を提出できない場合とは、その勤務先が「2か所以上に同時に勤務して給与の支払いを受ける場合の、主たる給与等の支払者以外の勤務先」に該当する場合です。

バイトを掛け持ちしている人や複数の法人の役員をしている人など、2か所以上同時に勤務している場合は、主たる勤務先には扶養控除等(異動)申告書を提出して甲欄で源泉徴収税額を計算してもらい、それ以外の勤務先では乙欄で源泉徴収税額を算出してもらうことになります。

主たる給与等の支払者以外の勤務先には「従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書」を提出することができるケースもあります。(かなりレアなケースかと思います。私は実務でこの申告書を見たことがありません。国税庁のLINKを貼っておきますので、気になる方は確認してみてください。)

提出先

上記の所得税法の規定のとおり、税務署長に提出することになっていますが、直接提出することはありません。提出は、「給与の支払者を経由」することになりますので、勤務先に提出しましょう。

提出期限

提出期限は「毎年最初の給与等の支払を受ける日の前日まで」です。

「(今年の分も)年末に出せばいいんでしょ?」と勘違いされている人がいます。(同じ勤務先に継続して勤務している人は、年末に翌年分●●●の扶養控除等(異動)申告書を提出する習慣があるからこのような勘違いをするのかも知れませんね。)

中途入社の方も含めて提出日を整理すると次のようになります。

● 前年から同じ勤務先に勤務している人……1月(※)の給与等の支払日の前日まで
● 年の途中に入社した人……最初の給与等の支払日の前日

※ 1月に給与をもらわない人は、「その年の最初の給与等の支払日の前日まで」となります。

実際には、給与事務の担当者が扶養控除等(異動)申告書の記載内容をチェックするので、前日ではなく、少なくとも給与支払日の5日前ぐらいには、提出しが方が良いでしょう。

異動があった場合の提出期限

扶養控除等(異動)申告書に記載した内容に異動があった場合(控除対象扶養親族が減った、年少扶養親族が増えた場合など)には、異動があった日後、最初に給与等の支払いを受ける日の前日までに提出します。

所得税法 第194条(一部分)
給与所得者の扶養控除等申告書
(給与所得者の扶養控除等申告書)
第百九十四条
(中略)
2 前項の規定による申告書を提出した居住者は、その年の中途において当該申告書に記載した事項について異動を生じた場合には、同項の給与等の支払者からその異動を生じた日後最初に給与等の支払を受ける日の前日までに、その異動の内容その他財務省令で定める事項を記載した申告書を、当該支払者を経由して、その給与等に係る所得税の第十七条の規定による納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
(以下、略)
(e-GOV法令検索;所得税法(昭和四十年法律第三十三号)施行日: 令和三年一月一日(令和二年法律第八号による改正)>第194条より。令和3年4月26日引用。)

記載事項と添付書類

記載事項と添付書類については、この記事では省略いたします。

所得税法の条文

所得税法 第194条
給与所得者の扶養控除等申告書
(給与所得者の扶養控除等申告書)
第百九十四条 国内において給与等の支払を受ける居住者は、その給与等の支払者(その支払者が二以上ある場合には、主たる給与等の支払者)から毎年最初に給与等の支払を受ける日の前日までに、次に掲げる事項を記載した申告書を、当該給与等の支払者を経由して、その給与等に係る所得税の第十七条(源泉徴収に係る所得税の納税地)の規定による納税地(第十八条第二項(納税地の指定)の規定による指定があつた場合には、その指定をされた納税地。以下この節において同じ。)の所轄税務署長に提出しなければならない。
一 当該給与等の支払者の氏名又は名称
二 その居住者が、特別障害者若しくはその他の障害者又は勤労学生に該当する場合にはその旨及びその該当する事実並びに寡婦又はひとり親に該当する場合にはその旨
三 同一生計配偶者又は扶養親族のうちに同居特別障害者若しくはその他の特別障害者又は特別障害者以外の障害者がある場合には、その旨、その数、その者の氏名及び個人番号(個人番号を有しない者にあつては、氏名)並びにその該当する事実 四 源泉控除対象配偶者の氏名及び個人番号(個人番号を有しない者にあつては、氏名)
五 控除対象扶養親族の氏名及び個人番号(個人番号を有しない者にあつては、氏名)並びに控除対象扶養親族のうちに特定扶養親族又は老人扶養親族がある場合には、その旨及びその該当する事実
六 二以上の給与等の支払者から給与等の支払を受ける場合には、源泉控除対象配偶者又は控除対象扶養親族のうち、主たる給与等の支払者から支払を受ける給与等について第百八十三条第一項(源泉徴収義務)の規定により徴収される所得税の額の計算の基礎としようとするものの氏名
七 第三号の同居特別障害者若しくはその他の特別障害者若しくは特別障害者以外の障害者又は第四号の源泉控除対象配偶者若しくは第五号の控除対象扶養親族(前号に規定する場合に該当するときは、同号に規定する源泉控除対象配偶者又は控除対象扶養親族に限る。)が非居住者である親族である場合には、その旨
八 その他財務省令で定める事項
2 前項の規定による申告書を提出した居住者は、その年の中途において当該申告書に記載した事項について異動を生じた場合には、同項の給与等の支払者からその異動を生じた日後最初に給与等の支払を受ける日の前日までに、その異動の内容その他財務省令で定める事項を記載した申告書を、当該支払者を経由して、その給与等に係る所得税の第十七条の規定による納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
3 前二項の規定による申告書に勤労学生に該当する旨の記載をした居住者で第二条第一項第三十二号ロ又はハ(定義)に掲げる者に該当するものは、政令で定めるところにより、これらの者に該当する旨を証する書類を提出し、又は提示しなければならない。
4 第一項又は第二項の規定による申告書に第一項第七号に掲げる事項の記載をした居住者は、政令で定めるところにより、当該記載がされた者(次項において「国外居住親族」という。)が当該居住者の親族に該当する旨を証する書類を提出し、又は提示しなければならない。
5 前項に規定する居住者は、第百九十条(年末調整)に規定する過不足の額の計算上、国外居住親族に係る同条第二号ハに掲げる障害者控除の額又は扶養控除の額に相当する金額の控除を受けようとする場合には、第一項に規定する給与等の支払者からその年最後に給与等の支払を受ける日の前日までに、当該国外居住親族が当該居住者と生計を一にする事実その他財務省令で定める事項を記載した申告書を、当該支払者を経由して、その給与等に係る所得税の第十七条の規定による納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
6 前項の規定による申告書を提出する居住者は、政令で定めるところにより、同項の国外居住親族が当該居住者と生計を一にすることを明らかにする書類を提出し、又は提示しなければならない。
7 第一項、第二項又は第五項の規定による申告書は、給与所得者の扶養控除等申告書という。
(e-GOV法令検索;所得税法(昭和四十年法律第三十三号)施行日: 令和三年一月一日(令和二年法律第八号による改正)>第194条より。令和3年4月26日引用。)

■□◆◇ 編集後記 ◇◆□■

扶養控除等(異動)申告書は、とても大切な申告書です。記載内容にも注意して、提出期限に余裕をもって提出しましょう。

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