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こんにちは。税理士のかわべです。
年末調整計算の結果、1月に納める源泉所得税の納付が0円となった場合、あるいは給与等の支払がなく源泉所得税の納付が0円となった場合には、税務署に0円の源泉所得税の納付書(※)を送る必要があります。(税務署では、納付を忘れているのか納付額が0円なのかを把握することができないからです。)
『e-Taxソフト(WEB版)』は、事前準備が必要ですが、インターネット回線を利用して納付額が0円の源泉所得税の納付書を提出することができます。この手続きには、電子申告に必要な「電子証明書(個人番号カードや住民基本台帳カードに入っている証明書)」が必要ないため便利です。
私のクライアントも利用していますので、ネット環境がしっかり整っている方は是非利用してみてください。(毎月の納付も便利になります。)
※ 正確には「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(一般分または納期特例分)」ですが、この記事では日常的に使われることの多い「源泉所得税の納付書」と記載します。
使用している画像は、この記事の掲載時点のものです。(一部、古いものも使用しています。)
e-Taxソフト(WEB版)で0円の源泉所得税の納付書を送付する
事前準備
『e-Taxソフト(WEB版)』を利用するためには次のような準備が必要です。PCに慣れている方でもすべてを準備するには1時間程度かかるかもしれません。
すでに利用者識別番号を取得しているような場合はそんなにはかからないかと思います。
PCの環境を整える
e-taxの画面を開き、左下にある「e-Taxソフト(WEB版)へ」をクリックします。「環境チェック結果」画面を確認します。
『e-Taxソフト(WEB版)』を利用するための環境が整っていない場合は、上の画像ような「×」印が表示されますので、「事前準備へ」をクリックして環境を整えてください。
関連記事 e-Taxソフト(WEB版)を利用するための事前準備
ブラウザはInternetExplorerを利用すると良いと思います。Safariの最新9.0やGoogleChromeでアクセスすると次のような画面になります。
利用者識別番号を取得する
『e-Taxソフト(WEB版)』を利用するためには、「利用者識別番号」という16桁の番号を取得する必要があります。
取得するには、「届出書」を作成して提出する必要があります。管轄の税務署に郵送で提出することもできますが、ネットで届出をするとすぐに番号を取得することができます。
届出書を作成する前に「暗証番号」と「納税用確認番号」を決めておくと良いです。
納付書を作成するための情報を準備する
事前に納付書を作成するために、作成対象期間の給与、賞与、税理士報酬等の人員、支払額、税額を集計しておいてください。年末調整による不足額、還付額も確認しておいてください。
また、初めて利用する場合は、マイナンバー(記事掲載日では任意項目)住所、氏名(法人の場合は名称)等の「利用者情報」を登録する必要がありますので、それらの情報も用意しておいてください。
0円納付書の電子送信
e-Tax(WEB版)にログイン
e-taxの画面を開き、左下にある「e-Taxソフト(WEB版)へ」をクリックし、次の画面で「ログイン」をクリックします。
利用者識別番号と暗証番号を入力
ログイン後に表示される画面で利用者識別番号と暗証番号を入力して「ログイン」ボタンをクリックします。
e-Tax(WEB版)を初めて利用する場合(利用者情報の登録・確認・変更)
初めてログインした場合、次のような画面が表示されます。(法定調書合計表を作成するためには、真ん中の「申告・申請・納税」をクリックしますが、初めての場合、クリックできないように灰色になっています。)
初めて利用する場合は「利用者情報の登録・確認・変更」をクリックして住所等を登録します。
主として次の情報を入力します。(任意のものもあります。⇒ 例えば、マイナンバーの入力について確認画面が表示されますが、入力しなくても登録作業を続けることができます。この記事を掲載している時点の情報です。)
[aside type=”boader”]
- 法人の場合
- 個人の場合
- 法人、個人 共通(任意のものもあります)
⇒ 法人番号(任意)、法人名称、代表者住所など
⇒ 個人番号(任意)、氏名、住所など
⇒ 納税地、所轄税務署、メールアドレス等
⇒ 秘密の質問と答え(暗証番号を忘れた場合の備えです。)
⇒ 電子証明書(源泉所得税の納付書を作成する場合は必要ありません。)
[/aside]
(下の画像は、入力画面の一部です。5ページぐらいあります。)
「申告・申請・納税」をクリックして作成開始
利用者情報の登録ご、メインメニューに戻ると、「申告・申請・納税」をクリックすることができるようになっていますので、クリックして作成を開始します。
新規作成
申告・申請画面の新規作成の「操作に進む」をクリックしてください。
作成手続きの選択
作成する手続きを選択してください。
(下の画像は「納期特例分」を選択した場合。赤色の枠囲み部分)
送信方法の選択
送信方法を「本人送信を行う」を選択し、「次へ」をクリックします。
提出税務署等の入力
次に提出先税務署等を入力しますが、利用者情報を登録している場合、登録した都道府県と税務署名が自動で表示されます。(下の画像では白く塗りつぶしています。)表示内容を確認して「次へ」をクリックします。
申告書等の作成1/2(納期の区分及び作成の区分)
「申告書等の作成1/2」という画面になるので、納期の区分(何年何月)を入力し、作成の区分にチェックをして、「次へ」をクリックします。
申告書等作成2/2(支払年月日、人員、支払額、税額の入力)
「申告書等の作成2/2」という画面になるので、区分ごとに、集計した支払年月日、人員、支払額、税額を入力します。(下の画像の赤色の枠囲み部分)
また、年末調整等の還付額がある場合はその数値も入力します。(下の画像の緑色の枠囲み部分)摘要の入力がなければ納税額等を確認し「次へ」をクリックします。(「保存」ボタンも表示されていますので、この時点でデータを保存しておくと良いかも知れません。)
摘要欄への記載
摘要欄へ文字を記載することもできます。
例えば、司法書士等への支払額がある場合、摘要欄の「定型分入力」(上の画像の緑色の丸囲み部分)をクリックします。
登録されている定型分が表示されますので、「司法書士・・・」(上の画像の赤色の枠囲み部分)の左端の選択部分をチェックして「入力」をクリックします。
「申告書等の作成2/2」の画面に戻り、摘要を見ると、「人員、支払額、税額」を入力できるように定型文が挿入されます。「○○」の部分を上書きします。
関連記事 所得税徴収高計算書(源泉所得税の納付書)作成時の誤り
作成が完了したら「次へ」をクリックします。(この時点で「保存」をクリックしてデータを保存しておくと良いかも知れません。)
入力内容の確認
この画面では入力内容を確認します。「印刷」ボタン(下の画像の水色の枠囲み部分の左から2番目)もありますので、印刷して確認することができます。数値に誤りが見つかった場合は「戻る」ボタンをクリックして訂正します。(ブラウザの戻るボタンをクリックすると・・・エラーになりますのでクリックしないように注意しましょう。)
提出先の税務署、納税地、電話番号も表示されるので、誤りがあれば、提出先税務署等と利用者情報を変更することもできます。確認したら「次へ」をクリックします。
受付システムへの送信
「受付システムへの送信」画面が表示されますので、氏名又は名称、提出先税務署等を確認し、「送信」(下の画像の赤色の枠囲み部分)をクリックします。
即時通知の確認
送信すると下記のような「即時通知」が表示されます。「エラー情報」がない場合は、「受信通知の確認」をクリックしてください。
受信通知の確認
次のような受信通知が表示されます。納付額が0円の場合は、表示された内容を再度確認して終了です。
納付額がある場合のe-Tax(WEB版)での手続き
下記のような「メール詳細」が表示されます。赤丸で囲んだ4つの数字(うち2つは利用者識別番号と納税用確認番号ですので、事前に確認しておいてください。)をメモするか印刷して、ATMやネットバンキングで納付してださい。
■□◆◇ 編集後記 ◇◆□■
関東では雪が解けつつあります。日のあたらないところでは凍っているところもあり、まだまだ危険がいっぱいです。手袋が手放せないです。