eLTAXの共通納税を利用した個人住民税(特別徴収)の納付
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こんにちは。税理士のかわべです。
個人住民税(特別徴収)の納付手続きは、原則として毎月納付となるため、納付先の市区町村が多い場合、事務手数がかかり煩わしいと感じている人も多いかと思います。
しかし、eLTAX(地方税ポータルシステム)の利用者ID(※1)を取得している場合、地方税共通納税システム(以下、『共通納税』と記載。)を使うと、この個人住民税(特別徴収)の納付手続きを簡潔にすることができます。
今日は、共通納税を利用した個人住民税(特別徴収)の納付手続きについて記事にしてみました。(この記事で取り扱う納付方法は、複数の納付方法のうちの1例です。)
eLTAXを利用するには、利用者IDを取得しておかなければなりません。利用者IDは、税理士に電子申告手続きを依頼している場合は、すでに取得しているので、税理士にログインするための暗証番号とともに利用者IDを確認しましょう。
利用者IDを取得していない場合は、eLTAXの手続きができるPCdesk(WEB版)という無料のアプリで利用届出(新規)を作成して取得してください。
目次
eltaxの共通納税を利用する場合の事前準備と手続きの流れ
事前準備
eLTAXで共通納税を利用する場合、納付する市区町村と税目を届け出しておかなければなりません。この手続きは、PCdesk(DL版)で行います。(PCdesk(WEB版)では手続きできないそうです。)
LINKeLTAX;PCdeskの特徴と取得方法
手続きの流れ
この記事ではPCdesk(WEB版)を利用し、口座情報を登録していないケースの手続きの流れを説明します。(ほかに、PCdesk(DL版)や市販のアプリケーションを利用して納税することもできます。また、口座情報を登録しておくと、より簡単に手続きができますが、その説明は別の記事にする予定です。)
口座情報を登録していない場合はPay-easyを利用してネットバンキングやATM等で納付することができます。
eLTAXの共通納税を利用した個人住民税(特別徴収)の納付方法
PCdesk(WEB版)で「納付情報発行依頼」を作成して送信
最初に「納付情報発行依頼を作成して送信」という手続きをします。この記事では、PCdesk(WEB版)を利用します。
実際に作成する場合は、eLTAXの利用者IDと暗証番号、市区町村から送られてきた特別徴収の納入書を準備してください。
PCdesk(WEB版)へのログイン
PCdesk(WEB版)は、eLTAXのトップ画面にリンクが張ってあります。(画像の赤色の矢印の先部分)
PCdesk(WEB版)の事前準備のメッセージ
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事前準備メッセージ
PCdesk(WEB版)にログインしようとすると事前準備のメッセージが表示される場合があります。Pay-easyを利用する納付手続きの場合は、事前準備は不要ですので「閉じる」をクリックします。
(マイナンバーカードを利用する場合には事前準備をクリックして必要な手続きをしてください。)
PCdesk(WEB版)にログイン
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PCdesk(WEB版)に利用者IDと暗証番号を入力してログインします。
『納税メニュー』をクリック
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メインメニュー
PCdesk(WEB版)にログインすると画像のようなメインメニューが表示されます。『納税メニュー(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックします。
『個人住民税(特徴)』をクリック
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納税メニューが表示されたら、『個人住民税(特徴)(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックします。
納付情報の作成方法を選択
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納付情報作成方法選択画面
個人住民税(特徴)をクリックすると納付情報の作成方法を選択する画面が表示されます。作成方法は次の3つです。
○ 過去の納付情報をもとにして作成
○ ファイル取込による作成
この記事では、初めての場合を想定して、手入力による作成を選択します。
納入対象年度を選択して、下部の『次へ(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックします。
『納付・納入金額入力(総括表)』を確認
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納付・納入金額一覧
納付・納入金額入力(総括表)
「手入力による作成」を選択すると「納付・納入金額一覧」という画面が表示され、上部「納付・納入金額入力(総括表)」の利用者名や住所などが表示されますので、正しい情報かどうかを確認します。
なお、「手入力による作成」を選択した場合、「納付・納入金額内訳」は0円と表示されます。(※2)
※2 納付情報の作成方法の選択の画面で『過去の納付情報をもとにして作成』に選択すると、「納付・納入金額内訳」に過去の納付情報に基づく納付額が表示されます。
「納付・納入金額入力(明細)」を追加
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納付・納入金額入力一覧
納付・納入金額入力(明細)の画面
納付・納入金額入力一覧の画面の下部は、納付・納入金額入力(明細)を入力する画面になっているので、『追加(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックします。
明細情報入力
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納付・納入金額一覧
納付・納入金額入力(明細)>明細情報入力
明細情報を入力します。地方公共団体を選択すると、区・事務所等が選択できるようになります。納入対象年月を選択して、『納付・納入金額入力(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックします。
納付・納入金額の入力
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納付・納入金額入力一覧
納付・納入金額入力(明細)
納付・納入金額の入力画面
納付・納入金額入力の画面では、実際に納付する金額を入力します。市区町村から送られてきた納入書を参照しながら、『個人住民税(特別徴収)(画像の赤色の枠囲み部分)』に金額を入力して『確定(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックします。
納付・納入金額の確認
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納付・納入金額一覧
納付・納入金額入力(一覧表)
納付・納入金額を入力後、確定をクリックすると、納付・納入金額(一覧表)の画面に移動するので、納付・納入金額を確認します。
『編集(画像の緑色の丸囲み部分)」をクリックすると、納付・納入金額を編集することができます。
『まとめ納付見出し(画像の赤色の枠囲み部分)』については、複数の市区町村を納付する場合に入力しておくと便利のようです。(筆者は入力したことはありませんが……)
確認後『次へ(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックします。
納付・納入金額(一覧表)の確認と送信
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納付・納入金額入力一覧
納付・納入金額入力(一覧表)
確認・送信の入力画面
送信前の確認画面が表示されます。エラーがある場合は、メッセージが表示されます。
(筆者は、不正文字のエラーと金額のエラーが表示されました。1,000億円までしか入力できないらしい。)エラーがある場合は、適宜修正します。
確認後『送信(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックします。
無事に送信されると「納付情報発行依頼」の作成は完了です。(送信完了の画面は省略)
「メッセージ一覧」で「納付情報発行結果」を確認
納付情報発行依頼を作成して送信すると、納付情報発行結果というPay-easyでの手続きに必要な情報が記載されたメッセージがメッセージ一覧に届きます。メッセージ一覧は、PCdesk(WEB版)等の専用のアプリで確認します。
メッセージ一覧の表示
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メインメニュー
メッセージ一覧の選択
「納付情報発行依頼」を完了後、メッセージ一覧を参照します。
メッセージ一覧は、画像のとおり、メインメニューの『メッセージ一覧(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックすると表示されます。
ホームのメインメニューのほか、サイドバーの「メインメニュー」の『メッセージ一覧(画像の赤色の丸囲み部分)』をクリックしてもメッセージ一覧を開くことができます。
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メインメニュー(サイドバー)
メッセージ一覧の選択
「納付情報発行結果」の確認
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メッセージ一覧
メッセージ一覧に「納付情報発行依頼受付通知」と「納付情報発行結果」が追加されていると思います。
(発行日時を確認する限り、依頼と結果のメッセージをほぼ同時に受信しています。)
納付情報発行結果」をクリックすると「Pay-easy」の情報が掲載されたメッセージが表示されるので、表示された情報をもとにATM等で納付手続きをします。
まとめ
記載の方法とネットバンキングを利用して個人住民税(特別徴収)の納付手続きをすると、時短になるのでお勧めです。(ATMを利用する場合でも窓口で手続きを依頼する場合よりも時短になるでしょう)
さらに、口座を登録しておけば、引き落としの依頼をすることもでき、さらに手続きが楽になります。ぜひ、利用を検討してみてください。
■□◆◇ 編集後記 ◇◆□■
関東はかなり寒くなりました。最近、エアロバイクを購入しました。どれくらい耐久性があるのかが気になります。