会計ソフトfreeeの取引先ごとの残高を調整する

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先日の記事のまとめに記載しましたが、freeeで前期以前の仕訳をインポートするそもそもの目的は、開始残高の設定で取引先と品目を内訳として登録することができない勘定科目についても取引先と品目を登録することでした。

この目的のために、前期以前の仕訳をExcelで加工して、csvファイルに変換し、freeeにアップロードをして仕訳を登録したところ、うまく処理できた科目とそうでない科目とがありました。今回は、その原因と私なりの対処法を記載します。

[aside type=”pink”]この記事に記載されている現象はfreeeですでに解決済みです。参考としてお読みください。[/aside]

freee取引先修正_2

取引先ごとの残高が一致しない理由

取引先ごとの残高が一致しない理由を調べたところ次の2つであることがわかりました。

[aside type=”boader”]① 複数の取引先を1枚の振替伝票で処理していた

② freeeでは振替伝票1つにつき1つの取引先を指定する[/aside]

 

複数の取引先を1枚の振替伝票で処理していた

「複数の取引先を1枚の振替伝票で処理していた」ケースは、たとえば次のような振替伝票です。

振替伝票見本_1

上記のような仕訳をそのままfreeeにインポートと、伝票番号「1139」の1つの振替伝票とし登録されることになります。

振替伝票1つには1つの取引先を指定するというfreeeの特徴によりA社、B社、C社のどの取引先も登録されません。売掛金については、取引先を選択していない「未選択」という分類で処理されてしまいます。

インポートするデータの借方、貸方の両方に複数の取引先が存在してもcsvファイルのエラーにはならず、そのまま登録することができました。

レポートで試算表を表示し、「取引先」で絞り込んだところ勘定科目に「未選択」という表示があり気づきました。

 

対処方法

理由がわかりましたので、対処方法として「未選択」を各取引先に振り替える仕訳を入力しました。

振替伝票見本_2

イメージとしては上記のような仕訳処理を振替伝票機能で登録したいのですが、ここでまた1つ問題が・・・。

振替伝票1つにつき1つの取引先を指定するというfreeeの特徴があるため、上記の仕訳を振替伝票で処理しようとすると取引先を「未選択」か「A社」に指定しなければならず、貸借同じ取引先を仕訳しなければならなくなってしまい、問題を解決することができませんでした。

次に解決策として相手科目として「仮払金」を使用し2つの振替伝票を処理することを考えました。

振替伝票見本_3

この方法でも良いと思います。

私は、現金や口座(普通預金等)等の勘定科目についても取引先ごとの残高が表示され、しかもその取引先ごとの残高が翌期に繰り越されてしまうことも解決したかったため、貸借対照表科目の「仮払金」を使用しませんでした。

最終的に翌期に影響のない「損益」という科目を使用して、振替伝票を作成しました。

この処理のためにExcelマクロを作成しましたが、それはまた、次の機会に記載いたします。

※ どの方法にしてもレポートの貸借対照表を取引先で絞り込むと、純資産の部の金額がおかしくなり、貸借の残高が合わなくなってしまいます。開始残高でさえも取引先で絞り込むと貸借の残高が合わなくなります。対処方法がわかれば後日、記事にします。


■□◆◇ 編集後記 ◇◆□■

昨日は、小平周辺を歩きました。歩くにはちょっと日差しが強かったですが、雲一つない空はきれいでしたね。