平成29年4月1日以後に提出する法人設立届出書等の手続きが簡素化された件

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こんにちは。税理士のかわべです。

法人を設立した場合等は、税務署に法人設立届手書を提出する必要がありますが、平成29年4月1日以後に提出する法人設立届出書などの一部の届出書では、手続きの簡素化が図られました。

また、納税地の異動届については、異動前、異動後の納税地の所轄税務署長に提出する必要がありましたが、平成29年4月1日以後の納税地の異動についての届出書は、異動前の税務署に提出するように簡素化が図られました。

(国税庁;法人設立届出書(PDF/395KB)より)

[aside type=”yellow”]この記事は、掲載日現在の情報に基づき作成しております。法令等は変更される可能性がありますので、実際に税務手続きを行う場合は、その時点の法令等をご確認ください。[/aside]


法人設立届出書等についての手続きの簡素化

法人設立届出書等で平成29年4月1日以後に提出するものについて、次のような手続きの簡素化が図られました。

[aside type=”boader”]□ 登記事項証明書の添付省略

□ 異動届出書等の提出先のワンストップ化[/aside]

[lnvoicer icon=”https://ar-kawabe.com/blog/wp-content/uploads/2015/06/1527_Ako_NC_31.jpg” name=”管理人”]ちょっとした改正ですが、事務手続きが簡素になると時間短縮になって良いです。[/lnvoicer]

 

登記事項証明書の添付省略の対象となる届出書等

登記事項証明書の添付省略の対象となる届出書等は次のとおりです。

(国税庁;法人設立届出書等について、手続が簡素化されましたより)

 

異動届出書等の提出先のワンストップ化

異動届出書等については、たとえば納税地の異動のケースでは、異動前と異動後で納税地の所轄の税務署が異なる場合、異動前と異動後の両方の納税地の所轄税務署長に提出しなければなりませんでした。(地方税の異動届も合わせるとなかなか大変です。電子化でかなり楽になりましたが・・・)

平成29年4月1日以後の異動等による届出書の提出については、次のように「異動前」の納税地の所轄税務署長だけに提出するようになります。

(国税庁;法人設立届出書等について、手続が簡素化されましたより)

納税者の皆様の円滑・適正な納税のための環境整備を図る観点から、異動前と異動後の双方の所轄税務署に提出が必要とされていた異動届出書等については、平成29年4月1日以後の納税地の異動等により、以下の対象届出書等を提出する場合、異動後の所轄税務署への提出が不要となりました。

 

条文等

今回の改正の対象となる届出書のうち「法人設立届出書」の条文を引用しておきます。

[aside type=”yellow”]上記の変更を条文で確認しようと思いましたが、添付書類を定めている法人税法施行規則について、記事掲載日現在、e-Gov法令検索では、新しい条文は公開されていないようです。[/aside]

 

法人税法

法人設立届出書は、法人税法の第148条に定められています。

LINK e-Gov法令検索法人税法より。背景色は筆者追記。)

最終改正:平成二八年一一月二八日法律第八九号

(内国普通法人等の設立の届出)
第百四十八条  新たに設立された内国法人である普通法人又は協同組合等は、その設立の日以後二月以内に、次に掲げる事項を記載した届出書にその設立の時における貸借対照表その他の財務省令で定める書類を添付し、これを納税地(連結子法人にあつては、その本店又は主たる事務所の所在地。第一号において同じ。)の所轄税務署長に提出しなければならない。
一  その納税地
二  その事業の目的
三  その設立の日
(以下省略)

 

法人税法施行規則

設立届出書の添付書類については、法人税法施行規則の第63条に記載されています。

この記事を作成している時点では、下記の引用条文のとおり、三号に「設立の当期の登記事項証明書」と定められている条文が公開されていました。

最新の条文ではありませんが、引用しておきます。

LINK e-Gov法令検索法人税法施行規則より)

最終改正:平成二八年九月三〇日財務省令第七二号

(設立届出書の添付書類)
第六十三条  法第百四十八条第一項(内国普通法人等の設立の届出)に規定する財務省令で定める書類は、次の各号に掲げるもの(当該各号に掲げるものが電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下第六十五条までにおいて同じ。)で作成され、又は当該各号に掲げるものの作成に代えて当該各号に掲げるものに記載すべき情報を記録した電磁的記録の作成がされている場合には、これらの電磁的記録に記録された情報の内容を記載した書類)とする。
一  法第百四十八条第一項に規定するその設立の時における貸借対照表
二  定款、寄附行為、規則若しくは規約又はこれらに準ずるものの写し
三  設立の登記の登記事項証明書
四  株主等の名簿の写し
五  法第百四十八条第一項に規定する内国法人である普通法人又は協同組合等が合併、分割又は現物出資(以下この号において「合併等」という。)により設立されたものであるときは、当該合併等に係る被合併法人、分割法人又は出資者の名称又は氏名及び納税地(その納税地とその本店又は主たる事務所の所在地とが異なる場合には、その納税地及び本店又は主たる事務所の所在地)を記載した書類
六  法第百四十八条第一項に規定する内国法人である普通法人が連結子法人である場合には、連結親法人の名称及びその納税地を記載した書類
七  設立趣意書


 

■□◆◇ 編集後記 ◇◆□■

 いつもはフィギュアスケートを見ることはありませんが、土曜日、たまたま羽生選手の演技をみました。曲が私好みだったのかも知れませんが、画面から目を離せなくなる演技でした。すごいね。